近所の丘の上にお寺があって、そこに立派な五重塔が建っている。
ぐねぐね道に入り込んで方向感覚を失った時、この五重塔が見えるとなんとなく安心する。
まさにこの町のランドマーク。
そこで先週お祭りがあった。
夕方ごろから境内の提灯がほんのり灯りだして、四方から人が集まってくる。
年配の方の郡上おどりの後、子どもの盆踊り。それと小規模ながらも人気の屋台。
今までお祭りと言えば阿佐ヶ谷の神明宮祭りや七夕まつり、とどちらも大規模で派手目なお祭りだったので、この地域のための小さなお祭りが懐かしくてここちよい。
何よりも、日が暮れだした頃、提灯の灯でほわーっと浮かび上がってきた時の境内の風景が、忘れられない。煌々と照らされる町が多い中、少しの闇とほのかな灯りが感じられる場所に居られたことは、何ともいえず素敵な体験だった。