●「企画経営コース設立15周年特別企画  15年を振り返って」

  の中で、"当コースの思い出と現在の仕事との関係"について執筆させて戴きました。 

 大学2年のコース選択時には、まだ自分の中ではっきりとした方向性は定まっていなかったのですが、最終的に建築設計をするにしても、一度都市全体の仕組を捉えたいと考えておりましたので「デザインのできるプランナーを育てる。知識と共に知恵を使い計画する。」等をモットーとする企画経営コースに興味を覚えたものです。

 それまでの課題は、あるビルディングタイプと敷地を提示されただけで設計を始めていたのですが、「なぜその設計をするのか」と、設計背景まで含んだ企画経営コースの課題の出され方は、リアリティがあり新鮮だったことを覚えています。設計をデザインイメージから始めるのではなく、まず土地の諸条件、そこに発生する需要、コスト等をトータルに眺める「くせ」はその時期に叩き込まれた気がします。

 卒業後、建築ではなくランドスケープの分野に就職し、都市公園・自然公園・建築外構・街路・イベント会場等の設計に関わらせて頂いてますが、各プロジェクトによって立地条件・要求事項等が全く異なるため、必ず最初の段階では多方向からの検討が必要となります。その場所に望まれるのは、空間利用促進なのか、自然保護なのか、何かを惹き立てる空間なのか等、常に柔軟性を持って設計の立場・方向性を絞っていく事が望まれます。その結果、物として見えてこない設計というのも多々ありますが、そこが建築設計とは違った概念なのではないかと感じています。

 ランドスケープという隣の分野ではありますが、企画経営コースで学んだトータルな計画手法は各場面で役立っており、分野の違いを超えたプランニングの基本を社会に出てから再認識している状況です。

(駿建2000.11 Vol.28 No.3より抜粋)

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